小学校アクアは小学校受験をしないと言っていた。「給食が食べたいから」 「制服が嫌だから」 と 理由も着いていた。 主人も私も 中学受験が着いてくるので 公立でも良いだろうと考えていた。 自分たちは私立しか知らない、比較してやっぱり私立にしておけば…と 思ってしまったらどうしようか。私の中で押し問答が繰り返された。 主人は「僕も受けたかったのに何故受けさせてくれなかったの?」と 大きくなってからいわれるのは嫌だから マリンと同じ事をさせ、結果を見て本人に判断させればいいだろうと ずっと言っていた。 ところが 突然「ぼく お姉ちゃんと同じ学校に行くし!」と言い出した。 私は 中学受験があるから マリンの様にはのんびり出来ないと何度も繰り返してそれでも良いのか?と確認をとった。 「僕はね 博士になりたいの。その為に 勉強はずっとしなきゃ行けないんだよ。難しい勉強が出来る様にならないといけないんだ。」 アクアは 一度言い出すと聞かない。覚悟を決めて受けることにした。 最後まで 決めきれないでいる私がいた。実際に今でもこの選択が良かったのか不安である。これからアクアにやってくる「受験街道」の事を思うと、葛藤が繰り返される。 受験票が届くまで アクアはいつ試験を受けるか知らなかった。 お友達が9月頃から 後何日と言い出したのに「へぇ~」っていう図太い態度に 我ながら感心していたのだが 受験までのカウントダウンが始まると 「おねしょ」を週に二度くらいの割でする様になった。結局、合格通知を頂くまでそれは続いた。 アクアは試験の内容を「覚えていない」と言い切った。ぽつりぽつりと話すのだが 全体像が見えてこない。とにかく「楽しかった。」それだけだった。 面接は 悪夢だった。自分に対しての質問に関しては きちんと答えていたのだが 「では、お父さんに…」と始まると 足をぶらぶら振りだし、壁に掛かっているキリスト像をみて 「あれはなに?」と小声で私に聞いてくる。 にっこり笑って 「あとで」と軽くあしらったら一段と聞き続ける。 私に質問が来ると、主人に同じように繰り返す。足は振るは 質問するはどうしたらいいのか 戸惑ってしまった。 見るに見かねたのだろう面接官の先生が 「あれはねイエス様よ。この学校へ来たら いっぱいいろんな所にあるから イエス様や神様のことも 勉強しましょうね。」 とおっしゃってくださった。 「はいっ!」 とっても元気な返事… でもこの時 私たち夫婦は 受からないだろうと 心底思っていた。 駅で アクアに今日の行動について確認したら 「記憶にない…」「ちゃんとしなきゃと 思っていたんだけど」という もしかして プレッシャーの余り とんでもない行動を起こすタイプだったのか? そんなに 神経細かったっけ? アクアのウイークポイントを 初めて知ることになった…(ただの慎重派だと思ってたのに) ジャンル別一覧
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